「精力増強」や「ダイエット」の効果をうたい、インターネットで売られているサプリメントや健康食品計49製品から医薬品成分が検出されたとの調査結果を厚生労働省が発表。
健康被害が出る可能性があるとして、同省は購入しないよう注意を呼び掛けている。

調査内容

2014年1月~3月、「個人輸入代行」などと日本語表記がある海外業者のサイトから計81製品を購入し、国立医薬品食品衛生研究所で分析。

「精力増強」などとうたう50製品の内33製品(66%)から勃起不全治療薬の成分シルデナフィルなどが検出された。

頭痛や心拍増加などの副作用の可能性があるという。

また、ダイエット用のサプリメント31製品のうち16製品(51.6%)から、下剤ビサコジルや気管支炎治療薬の成分ジプロフィリンなどが見つかった。

49製品のうち9製品には、発がんなおの恐れが指摘されているフェノールフタレインも含まれていた。

いずれも医薬品の表記はなく、国内業者であれば医薬品医療機器法(旧薬事法)違反にあたる。

多くは海外のサイトで、厚労省は削除要請などをしている。

リスクが潜む個人輸入

「あやしいヤクブツ連絡ネット」の「リスクが潜む個人輸 個人輸入で注意すべき医薬品等について」には次の記載がある。

“日本国内で正規に流通している医薬品、化粧品や医療機器などは、薬事法に基づいて品質、有効性及び安全性の確認がなされていますが、個人輸入される外国製品にそのような保証はありません。”

ただ、この記述は「医薬品等」(医薬品、医薬部外品、化粧品または医療機器)についてであり、サプリメントについて言及したものではない。
しかし、「精力増強」をうたうものには「医薬部外品」もある。

そもそも、サプリメントは医薬品ではなく、食品である。
にも拘らず、海外産のサプリメントはその効果を高める為、薬品が使用されているケースがある。

薬には必ず副作用がある。
海外産サプリメントはいかにその効果が謳われていようと、特に個人輸入での購入は避けることが無難だ。

第一、サプリメントは薬ではないので効果・効果を謳えない。
さらに、結果が出るまでは時間がかかるのが普通だ。

医薬部外品とは?

医薬部外品とは、日本の薬事法に定められた、医薬品と化粧品の中間的な分類で、人体に対する作用の緩やかなもので機械器具でないものである。 (ウィキペディアより)

予防効果をうたったり、医薬品よりは緩和だが人体に何らかの改善効果をもたらすものがこれに含まれる。

精力剤を購入する時は、サプリメントなのか、医薬部外品なのかを確認する必要があります。

医薬部外品では効果・効能を謳えますが、サプリでは謳えません。

海外において有害事象の発生が報告されているもの

サプリメントに関しては次のページに記載がありました。
「リスクが潜む個人輸入 海外において有害事象の発生が報告されているものなど~海外規制当局が医薬品成分を含有する旨を公表している製品について」
http://www.yakubutsu.com/individualimport/attention/adverseevents.html

“当該規制当局は当該製品を購入又は使用しないよう、また当該製品の使用によると思われる副作用があった場合には、医療機関を受診すること等について、消費者に注意喚起している。”

上記によると、サプリメントに医薬品が混入していたという単純な話ではなく、人体に有害であると製造が許可されていない薬品が使われているということだ。

効果を出して商品を売るためなら、購入者の健康障害も意に介さない業者の姿勢がうかがえる。

精力剤等を購入するなら安全が確認された国内産が安心だ。